kivantium活動日記

プログラムを使っていろいろやります

2016年に読んだ本

2016年最後の日なので今年読んだ本を振り返ってみたいと思います。

まんがタイムKRコミックス

今年もたくさんのきららコミックスを読みました。

NEW GAME!

今年発売された4巻のコンペの話や5巻の進路に悩む話など、挫折しながらも前に進んでいく青葉ちゃんの姿がとてもとてもよかった。

きんいろモザイク

忍たちも高校三年生になり修学旅行の話が中心でした。言うまでもなくよかった。

がっこうぐらし!

学生控室に置いてあったので読んだ。アニメに比べると原作は緊張感が漂っていてすごく好きです。大学編から出てくる喜来比嘉子ちゃんが好き。

まちカドまぞく

まちカドまぞく (2) (まんがタイムKRコミックス)

まちカドまぞく (2) (まんがタイムKRコミックス)

魔族の力に目覚めた主人公が魔法少女をぶっ倒して世界を支配する作品のはずですが、そこはきららコミックスなのでゆるい感じになっていきます。
だんだん話が広がってきていて今後に注目です。

すわっぷ⇔すわっぷ

すわっぷ⇔すわっぷ (2) (まんがタイムKRコミックス)

すわっぷ⇔すわっぷ (2) (まんがタイムKRコミックス)

キスをすると入れ替わる主人公たちが入れ替わりを使って日常を少し便利にすごしていきます。2巻になっても相変わらず入れ替わって楽しいねという感じでもう少し話が広がってほしいなと思います。

双角カンケイ

こちらは双子が入れ替わっていたら(女の子から)告白されてしまい、ばれないようにハラハラドキドキの生活が続くという話です。2巻完結でそろそろ2巻が出るそうなので楽しみにしています。

スロウスタート

おたふくかぜで高校受験ができず周りと一年遅れで高校に入った主人公の話。みんないい人で優しい世界です。「お外にも出たくない」「ひきこもりになるの」はこの1巻の一コマ。

ご注文はうさぎですか?

絵のかわいさも話の面白さもどんどん上がっていて本当にすごいなぁと感じます。

ステラのまほう

ステラのまほう 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

ステラのまほう 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

アニメ化されると聞いて買い揃えましたがあまりピンと来ませんでした……

きらりブックス迷走中!

きらりブックス迷走中!  (1) (まんがタイムKRコミックス)

きらりブックス迷走中! (1) (まんがタイムKRコミックス)

書店で働く常識のないお嬢さまの話です。きららMAX掲載作品の中できんモザの次に推しています。きららコミックスについてのブラックな発言が好きです。
発売日に作者が書店に来るイベントがあったので行ってきました。

ペンにまします神サマの

これもきららMAX掲載作品です。漫画のキャラクターが実体化するペンを手に入れてしまった結果起こるドタバタコメディのはずだったのですが、だんだん方向性が分からなくなってきました……

その他の漫画

まほろまてぃっく

botの名前をまほろにしているにも関わらず読んでいませんでした。家にやってきたアンドロイドのメイドのまほろさんと過ごす前半の日常パートも、「管理者」との戦いが激化する後半のシリアスな話も面白くて非常によかったです。ニコ生の一挙も見ました。

となりのロボット

となりのロボット

となりのロボット

ロボットと人間の百合というジャンルが成立するのかと驚かされた作品。よかった。

アフターアワーズ

これも百合系の話。クラブでの音楽みたいな世界と縁がなかったのでそういう世界もあるのだなと新鮮に感じた。

バーナード嬢曰く。

本好きあるある(?)を書いたギャグマンガ。アニメがよかったのでまだ一巻だけですが読んでいます。SFが好きな割にそんなに読んでないので神林のオススメを読んでいこうかなと思います。

カガクチョップ

カガクチョップ(1) (メテオCOMICS)

カガクチョップ(1) (メテオCOMICS)

科学部の頭おかしい発明で起こるドタバタを書いた作品。キルミーベイベーの人が描いてる。

最終兵器彼女

「こんなこと言ってごめんね、でも本当です。」の元ネタということで読んだ。世界が滅んでも僕達が愛しあっていればいいやみたいな話は好きではないのであまり気に入らなかった

ガールズ&パンツァー リボンの武者

タンカスロンというもう一つの戦車道を描いた作品。熱い戦闘描写や、他校から見た大洗女子の扱いなど極端な書き方が非常に面白い。

ダンジョン飯

ダンジョンのモンスターを料理して食べていくという話。毎回アイデアがすごい。

ライトノベル

この素晴らしい世界に爆焔を!

2016年ベストヒロイン(kivantium調べ)ことめぐみんが冒険に出て本編に登場するまでの物語。一巻で爆裂魔法を初めて撃つシーンは涙なしには読めない。

WORLD END ECONOMiCA

株取引で天下を取ろうという話。「羽月莉音の帝国」と比べるとドキドキが足りないし展開もいまいちだった。

小説

精霊の箱

「白と黒のとびら」の続編で、チューリングマシンに関する様々なテーマを下敷きにした物語が展開される。「これは停止性問題の話だから結末はこうだろう」などと分かるのに最後まで飽きさせずに物語が展開されていて本当にすごい。このような本が存在できることに驚きを感じる。

最短経路の本

最短経路の本 レナのふしぎな数学の旅

最短経路の本 レナのふしぎな数学の旅

競技プログラミングの強い人がアルゴリズムの面白さに目覚めたきっかけと言っていたから読んだ。こちらはアルゴリズムを対話的に説明しているだけで物語性も薄く、「精霊の箱」がいかにすごいかを感じるだけになってしまった。

ハケンアニメ!

ハケンアニメ!

ハケンアニメ!

覇権アニメを作るべく奮闘する監督やアニメーターたちの話。これはこれで面白いのだがSHIROBAKOと比べてしまうと少し霞む。

1984年

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

ディストピアものの代表として名高い作品。この本が後世の作品に影響を与えているため仕方がないことなのだが、新鮮さがなくて退屈に感じてしまった。

脳・人工知能に関する本

メカ屋のための脳科学入門-脳をリバースエンジニアリングする-

工学部の人向けの脳の講義をまとめた本。あまりリバースエンジニアリングしてる感じはなかったが脳に関する有名な実験が一通りまとまっていて脳について知るとっかかりとしてよかった。

コンピューターで「脳」がつくれるか

コンピューターで「脳」がつくれるか

コンピューターで「脳」がつくれるか

kazoo氏の書いた人工知能本。入門書としてはよさそう。

脳の計算論

脳の計算論(シリーズ脳科学 1)

脳の計算論(シリーズ脳科学 1)

脳の数理的側面についての本。モデル作ってみたけどよく分からんという感じの内容で、読んでも特に脳のことはよく分からなかった。

脳・心・人工知能 数理で脳を解き明かす

甘利さんの書いた脳の本。数理で脳を解き明かすためにいろいろ頑張りましたよと書いてあるがブルーバックスなので説明が甘く詳細は分からなかった。

昆虫―驚異の微小脳

昆虫―驚異の微小脳 (中公新書)

昆虫―驚異の微小脳 (中公新書)

昆虫は小さい脳でいろいろすごいことをやっていると説明した本。一応数理モデルでの説明があるが不十分に感じた。

考える脳 考えるコンピューター

考える脳 考えるコンピューター

考える脳 考えるコンピューター

人工知能ベンチャーをやっている人が書いた人工知能の本。全然裏付けがないポエムという感じだったが、この本にあった発生段階に神経を繋ぎ変えてもその部位が正しく反応できるように成長できるから脳は部位にかかわらず汎用的なアルゴリズムで学習しているのではないかという仮説は面白かった。

生物化するコンピュータ

生物化するコンピュータ

生物化するコンピュータ

計算への生物的アプローチをしている学者数人の研究について書いた本。こんなトピックがあるんだなぁと眺めるくらいしかできない掘り下げ方だった。

脳についての本はいろいろ読んだが、表面的なところは分かるが実際何をやっているかは何も分かってないという感じの本ばかりで脳研究の難しさを感じた。
はやく脳のことがわかるようになりたい。

組織論っぽい本

人月の神話

人月の神話【新装版】

人月の神話【新装版】

名作としてよく挙げられる本なので読んでみた。人月という単位は役にたたない程度の話しかないかと思っていたら、組織はどうやって作るべきかなどの話に踏み込まれていて非常に面白かった。Qiitaなどのポエム記事で見かける失敗事例はだいたいこの本に既に書かれていることで、古典的名作はすごいし名作と言われる本はちゃんと読んでおこうという気持ちが強くなった。
ピープルウエア 第3版
ピープルウエア 第3版

ピープルウエア 第3版

人月の神話で紹介されていたから読んだ。生産性の高い組織をどうやって作るかという話。オフィスに壁をつくって静かな空間で作業しようなど本当にその通りだという主張ばかりだったのだけど、ビルはこうやって建てようだとか、アパートを貸しきって開発場所にするほうがずっといいみたいな一社員ではどうしようもない話が多かった。

ライト、ついてますか

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

これも人月の神話関係で読んだ。問題を解く前に本当に問題が妥当かと考えてみたら良い解決策について思い浮かぶという話。(この結論だけ知っておけば読まなくてもいいと思う)
ライト、ついてますか?」の話は面白かったので書いておく。

道路のトンネルを抜けた直後にある展望台で、トンネルに入るときにつけたヘッドライトを消さずに駐車してしまってバッテリー上がりになる人が多発した。
この問題を解決するにはトンネルの出口に「ライトを消せ」という標識を立てることが考えられるが、そうすると夜でもライトを消してしまう人が出るかもしれない。
かといって「昼ならライトを消せ、夜ならつけたままにしろ」という看板は長くて読めない。さてどういう看板を立てるか?

答え: 「ライト、ついてますか?」と一言聞く看板を立てればドライバーが適切な判断をするはずである

失敗の本質

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

日本軍の敗戦の原因を分析した本。日本的組織の悪いところとして最近言われることが全部書かれていて古典的名作の力を感じた。(読んだあとのまとめメモ

イノベーションのジレンマ

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)

これは去年読んだ本だが、「失敗の本質」と同じように大企業が環境適応能力を失ってベンチャー企業に敗れていく様子が説明されていて非常に印象的だった。

シリコンバレー 最強の仕組み

シリコンバレーがなぜすごいかに関する本。人が集まって起業家文化があるからという話で目新しい話はあまりなかった。

経済学っぽい本

ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉

9版を読んだ。株価の動きは予想できず、分かるのは全体として成長していく傾向にあることだけだからインデックス投資をしろと説いた本。
この本を読んでから機械学習で投資の研究をする気が失せたので今年一番影響を受けた本かもしれない。
この本に従って日経平均連動ETFを買っても儲からず、トランプ相場にも乗れなかったのでもう株取引はやめた。

セイラー教授の行動経済学入門

セイラー教授の行動経済学入門

セイラー教授の行動経済学入門

伝統的な経済学は各人が合理的な行動をすることを前提にしているが、実際には不合理な行動がたくさん確認されるということを説いた本。
確かにその通りなのだが、人間の心理などを組み込んだモデルをどう構築して検証できるかということは分からず、経済学分からんという気持ちが強くなった。

ヤバい経済学

ヤバい経済学 [増補改訂版]

ヤバい経済学 [増補改訂版]

常識のように思われていることもデータを見ると実はそうでもないかもしれないという事例を検証した本。
この本で常識の代替仮説として提唱されていることも同じように反証するデータがあるかもしれないと思うと、やっぱり経済学はよくわからない。
成功しやすい名前・失敗しやすい名前のリストは面白かった。

世紀の空売り―世界経済の破綻に賭けた男たち

サブプライム危機に賭けて大儲けした人の小説的な本。空売りするために保険を買い集めるみたいな手を駆使して利益を手にする過程は面白かった。

貨幣の「新」世界史――ハンムラビ法典からビットコインまで

貨幣の「新」世界史――ハンムラビ法典からビットコインまで

貨幣の「新」世界史――ハンムラビ法典からビットコインまで

貨幣の歴史を紐解く本なのだが、作者が勉強したことをまとめましたという感じであまり深い話がなくそこまで面白くなかった。

政治っぽい本

永続敗戦論――戦後日本の核心

近年の日本の政治的問題点が日本が敗戦を直視してこなかったことに起因すると論じた本。「鳩山首相が基地の県外移設に失敗して辞任したのは日本国民の意向よりもアメリカの意向が反映された結果で、日本の主権が日本にないことを示した事例」みたいな極端な物言いが多いのだが、ある程度の真実を捉えているように感じた。

自壊する帝国

自壊する帝国

自壊する帝国

ソ連崩壊時に外交官として情報収集にあたっていた人の自伝的な本。大きな流れはよく分からないが、当時の雰囲気を知るにはよい本。

たのしいプロパガンダ

たのしいプロパガンダ (イースト新書Q)

たのしいプロパガンダ (イースト新書Q)

プロパガンダはエンターテイメントの形を取って国民に浸透するという過去の事例を研究した本。ガルパンなどの軍事アニメについて作者が言及していたのを見て読んだ。

その他のまじめっぽい本

グッド・マス ギークのための数・論理・計算機科学

グッド・マス ギークのための数・論理・計算機科学

グッド・マス ギークのための数・論理・計算機科学

情報科学科でやる内容についてごく浅く触れた本。こういうトピックが存在するということを軽くあさるにはいいかも。

フォークの歯はなぜ四本になったか 実用品の進化論

フォークの歯はなぜ四本になったか 実用品の進化論 (平凡社ライブラリー)

フォークの歯はなぜ四本になったか 実用品の進化論 (平凡社ライブラリー)

身の回りのモノについてあまり考えたことのない歴史を見ていく本。まとまりがなくてそんなに面白くなかったが、どんなものにもつくった人の歴史があるのだなぁと感じさせられた。

今年勉強した本

ルベーグ積分入門―使うための理論と演習

ルベーグ積分入門―使うための理論と演習

ルベーグ積分入門―使うための理論と演習

一番時間をかけて勉強した。今までの数学の勉強の仕方を反省させられた。

確率論

確率論 (岩波基礎数学選書)

確率論 (岩波基礎数学選書)

ルベーグ積分を勉強したのはこの本を読むため。上の本で最後の章で出てくる内容をほとんど説明なくバンバン使っていくので本当にルベーグ積分を読んでおいてよかった。
いままで雑に扱っていた確率を数学的に扱うとこうなるのかという驚きが読むたびにあって面白い。まだ途中なので2017年も継続して読む。

Combinatorial Optimization

Combinatorial Optimization: Theory and Algorithms (Algorithms and Combinatorics)

Combinatorial Optimization: Theory and Algorithms (Algorithms and Combinatorics)

組み合わせ最適化の本。蟻本とかであまり真面目に証明しなかったアルゴリズムに厳密っぽい証明が与えられているのだが、分からせるように書いたとは思えないくらい行間が広くて読むたびにつらくなる。あまり人に薦めたくない。

数値計算の常識

数値計算の常識

数値計算の常識

今年一番印象に残った本。ただの計算だと思っていたことにもたくさん考えることがあるのだと気付かされてとても面白い。

量子論の基礎―その本質のやさしい理解のために

量子論の基礎―その本質のやさしい理解のために (新物理学ライブラリ)

量子論の基礎―その本質のやさしい理解のために (新物理学ライブラリ)

量子コンピュータを勉強するために量子論を勉強しようと思って読んだ。実験から構成していく一般的な教科書とは異なり、基本的ルールから量子論を構成していく立場をとっていて確かに分かりやすいのだが、具体的現象が全然出てこないので本当に分かったのか分かってないのかよく分からなくなる。

これなら分かる最適化数学―基礎原理から計算手法まで

これなら分かる最適化数学―基礎原理から計算手法まで

これなら分かる最適化数学―基礎原理から計算手法まで

最適化の説明が分かりやすくていい。

深層学習 Deep Learning

深層学習 Deep Learning (監修:人工知能学会)

深層学習 Deep Learning (監修:人工知能学会)

深層学習の定番入門書。そんなに分かりやすくないしもっといい本が出てくれないかなと常々思っている。

データ解析のための統計モデリング入門――一般化線形モデル・階層ベイズ

緑本として知られるベイズ解析の入門書。とても分かりやすいが使われているソフトが今では主流ではなくなっているのでStanの本とかも読んだほうがいいかもしれない?

劣モジュラ最適化と機械学習

劣モジュラ最適化と機械学習 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)

劣モジュラ最適化と機械学習 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)

最近はやりの劣モジュラ最適化についての本。劣モジュラとは何かという話は分かりやすいのだが、これだけ読んでも劣モジュラのことが分かった気にはなれないしもっとちゃんと勉強しないとダメそう

生命情報処理における機械学習 多重検定と推定量設計

生命情報処理における機械学習 多重検定と推定量設計 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)

生命情報処理における機械学習 多重検定と推定量設計 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)

配列情報から遺伝子領域を推測する話とかを期待して読んだのに多重検定でp値をどうするかやアラインメントなどを推定量設計の面から統一的に見る話など、それ機械学習か?というトピックが多くて面白くなかった。

機械学習プロフェッショナルシリーズは「帯に短し襷に長し」という感じの本ばかりという印象を持ったのでこの2冊以外買ってない。


来年もいろいろな本を読んで楽しみ、勉強もしていきたいと思います。

おまけ

2016年に見たアニメ

全話見たものだけ

夏アニメ

秋アニメ

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