いろいろなCPU
この記事はkivantium Advent Calendarの17日目の記事です。
昨日まででCPUを作る部品の解説は一通り終わったのでついにCPUの作成に入る準備ができました。
実際に作成に入る前に過去の偉人に学ぶべく独断と偏見で選んだ歴史上のCPUたちを一言ずつ紹介していきます。
CPUという分類に入らないものもありますがまぁ適当に。
1944年 Harvard Mark I(IBM)
ハーバード・アーキテクチャの由来。
1951年 EDVAC(ペンシルベニア大学)
プログラム内蔵方式を採用していて、フォン・ノイマンがEDVACについての論文を発表したことから、ノイマン型アーキテクチャと呼ばれるようになった。二進数が採用されている。
1964年 System/360 (IBM)
IBMによるメインフレーム コンピュータのシリーズ。このシリーズの成功により大型コンピュータにおける米国メーカーの出荷高の7割以上をIBMが占めることになった。Out-of-Order実行に用いられるTomasuloのアルゴリズムは1967年に考案され、IBM System/360 Model 91に実装された。
1964年 CDC6600
世界で初めて成功したスーパーコンピュータで、当時の最速のマシンの三倍程度の性能とされる。また、最初期のRISCとも言われている。
当時のIBMのCEOがCDC6600に負けたことに怒って書いた以下のメモは有名。
http://www.computerhistory.org/revolution/supercomputers/10/33/62
1970年 PDP-11 (DEC)
16ビットミニコンピュータシリーズで、後のプロセッサやOSに影響を及ぼし、C言語の仕様にも影響を与えたと言われている。Version 6 Unixが動くことでも有名。
1976年 Cray-1 (クレイ・リサーチ)
当時世界最高速のベクトル型スーパーコンピュータ。
デザインが本当に好き。
かっこいい。
1982年 RISC-I (カリフォルニア大学バークレー校)
パターソン(RISCという単語を作った人)らのチームによって開発されたプロセッサ。SPARCなどに影響を与えた。レジスタ・ウィンドウを採用しているらしい。
写真は発見できなかった。
1983年 トランスピュータ (インモス)
並列コンピューティングに特化した初めての汎用マイクロプロセッサ
1983年 SX-2 (NEC)
世界で最初にGFLOPSを超えたスーパーコンピューター。
SXシリーズはベクトル型スーパーコンピュータ最後の生き残りとして頑張っている。当時世界最速ということで有名な地球シミュレータはSXシリーズがベース
http://museum.ipsj.or.jp/computer/super/0008.html より
1986年 ARM2
ARMシリーズの最初の製品となるARM2はこの頃に出荷された。
1992年 DEC Alpha
VAXの後継として作られた。Windowsも動いていたがWindows 2000でサポートが打ち切られてしまった。